積水化学など4社、志布志市でフィルム型ペロブスカイト太陽電池の新仕様実証開始

積水化学工業と積水ソーラーフィルム(SSF)、鹿児島銀行、南国殖産の4社は、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の新仕様に関する実証実験を、鹿児島県志布志市で2026年年9月4日から開始した。2026年9月14日に発表した。台風や塩害といった過酷な自然環境下での耐候性を、実使用環境で評価することを狙いとする。鹿児島県での実証は今回が初めて。

フィルム型ペロブスカイト太陽電池は軽量で柔軟という特性を持ち、これまで設置が難しかった場所にも簡易に設置できる可能性が高いため、再エネによる発電量を拡大する有力な選択肢として期待が高まっている(月刊事業構想2025年12月号参照)。全国規模での普及には、台風や塩害などが性能に及ぼす影響を評価することが不可欠であることから、4社は今回の実証に踏み切った。

今回の実証では、SSFがすでに事業化しているフィルム型ペロブスカイト太陽電池の金属屋根モデルを、より軽く・より安価に、柔軟性を一層活かした新仕様「シート仕様」へと進化させた。これを鹿児島銀行志布志支店の屋根上に、南国殖産の施工で設置する。台風や塩害の影響が想定される立地を選び、施工性に加えて耐風圧性・耐塩害性を中心に検証する。あわせて、特殊金具を用いた「連続設置仕様」の実証も並行して実施。屋根面積あたりの設置容量を最大化し、限られたスペースからより多くの発電量を引き出すことを目指す。

実証期間は2026年9月4日から約3年間。台風・塩害などによる太陽電池への影響評価と、従来モデルとの差異や効率性を含む施工方法の検証を進める。今後は、鹿児島銀行・南国殖産・SSFによる定期点検を重ね、得られた実証結果を基に新仕様の耐候性能の改善や施工方法の確立につなげる。