新たなバイオマス活用推進基本計画を策定 農林水産省

農林水産省は2022年9月6日、「バイオマス活用推進基本計画(第3次)」を公表した。新たに、農山漁村だけでなく都市部も含めた地域主体のバイオマスの総合的な利用の推進や、2030年度に製品・エネルギー産業市場に占める国産バイオマス関連産業のシェアを2倍(1%→2%)に高める目標を盛り込んだ。

バイオマス活用推進のために政府が講ずべき施策では、バイオマスの特性に応じた高度利用のために、家畜排せつ物の堆肥の高品質化、下水汚泥の肥料化・リン回収、混合利用等を推進する方針が打ち出された。研究開発では、スギ由来の新素材「改良ニグリン」製造や、木質バイオマス等からセルロースナノファイバーを製造するなどの技術の研究開発を推進することが盛り込まれた。 

バイオマス活用推進基本計画は、バイオマスの活用推進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るために政府が策定するもの。2016年9月の第2次計画から6年ぶりに改定した。第3次計画によれば、日本のバイオマス産業規模(経済波及効果含む)は現在約5300億円で、過去5年間で約1600億円成長した。