ケア21、ベトナム・ハノイに高齢者ケア施設を開設 日本の知見を現地に合わせて展開
株式会社ケア21(東証スタンダード)は、ベトナムの首都ハノイに高齢者ケア施設「PLAISANT MAISON BA DINH(プレザンメゾン バーディン)」を開設する。2026年10月7日(現地時間)に現地でセレモニーを開催した。ケア21は1993年に訪問介護事業からスタートし、介護・医療・障がい者(児)支援・教育・保育などの分野で全国に500を超える事業所(グループ全体では600事業所以上)を運営する介護事業者。日本で25年以上にわたり培ってきた介護サービスの経験とノウハウを生かし、海外で本格的に高齢者ケアを手がける。
新施設では、日本国内で培ってきた老人ホームの施設運営や訪問介護の知見を生かし、清掃をはじめとする身の回りのサポートなど、日本式サービスならではの細やかな気配りを大切にした生活支援サービスを提供する。入居者の希望や必要に応じて介護サービスも行う方針だ。ケア21が掲げるのは、日本の介護サービスをそのまま持ち込むのではなく、ベトナムの文化や生活習慣、価値観を尊重し、そこに日本で培ってきた介護の経験やノウハウを融合させるという考え方である。生活支援のノウハウを現地の暮らしに合わせて取り入れることで、入居者一人ひとりが安心して心豊かに暮らせる、現地に根差した高齢者ケアサービスを目指す。
同施設は、ハノイで計画されている大規模複合プロジェクト「HANOI MEDICAL UNIVERSITY INTEGRATED CARE COMPLEX」の一部として整備される。このプロジェクトは、ハノイ医科大学の大学病院や高齢者向けの医療・ケア施設などの整備が計画されており、高齢者ケアと医療、教育などの機能を併せ持つ構想だ。ケア21は、医療機関との連携が見込める複合施設のなかで、日本で蓄積してきたサービス運営のノウハウを現地で展開する。人材面では、日本でともに働くベトナム出身の従業員が、将来母国に帰った際にも介護の経験や知識を生かして活躍できる環境づくりを目指すという。
背景には、高齢化が進むベトナムで、新たな高齢者ケアの基盤づくりが求められていることがある。日本国内で実績を重ねてきた介護事業者が、現地の文化やニーズに合わせて日本式サービスを展開する今回の取り組みは、国内市場を中心に成長してきた介護業界にとって、新たな海外展開の方向性を示すものとなりそうだ。