Helical Fusionが富士電機と資本業務提携 核融合「ヘリックス計画」に参画

核融合発電所の開発を進めるHelical Fusion(東京都千代田区)は2026年10月8日、富士電機とフュージョンエネルギー(核融合)による「実用発電」の達成と産業創造に向けた資本業務提携を締結したと発表した。富士電機はHelical Fusionが主導する「ヘリックス計画」の公式パートナーとして参画する。また同日、Helical FusionはシリーズBラウンドにて、32.3億円の資金調達も報告した。

建設中の最終実証装置「Helix HARUKA」 

ヘリックス計画は、2030年代の核融合発電所の実用化を目指す取り組み。2020年代中に「高温超伝導マグネット」と「ブランケット兼ダイバータ」の個別実証を完了し、2030年代中に最終実証装置「Helix HARUKA」による統合実証と、発電初号機「Helix KANATA」による世界初の実用発電を達成する計画だ。核融合科学研究所(岐阜県土岐市)の敷地内でHelix HARUKAの製造・建設が進んでおり、国内30社を超える企業などが開発に協力している。

採用する「ヘリカル方式」は日本で発明され、約70年にわたり研究開発が行われてきた。商用核融合炉に必要な定常運転、正味発電、保守性の3要件をすべて実現できる見通しがあることから、商用発電所に適した方式として評価されている。

富士電機は2025年、Helical Fusionと高温超電導マグネット用の電源装置の供給契約を締結している。同社はコア技術であるパワーエレクトロニクスのほか、発電プラント向けのタービン・発電機、監視・制御システム、原子力分野で培った燃料取扱設備や放射線測定装置など、核融合発電システムに必要な技術・製品を保有する。今後は協業を通じて、核融合発電システムの実用化に向けた製品・サービスや先端技術の開発に取り組むとしている。

Helical Fusionはフュージョンエネルギーの実用化を目指すスタートアップで、大学共同利用機関法人自然科学研究機構 核融合科学研究所における研究成果を活用するために、2021年にスピンアウトして創業。日本独自の核融合炉形式であるヘリカル方式の約70年にわたる研究開発の結果を生かし、世界に先駆けたフュージョンエネルギーの実用化に向けたヘリックス計画を進めている。