大学発ベンチャー表彰に微生物ゲノムデータベース企業等を選定 JST、NEDO

科学技術振興機構(JST)と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2022年9月8日、「大学発ベンチャー表彰2022」の受賞企業を発表した。経済産業大臣賞は膨大かつユニークな微生物ゲノムデータベースを活用して企業の研究開発支援を手掛けるbitBiome(早稲田大学発)が、文部科学大臣賞は次世代の抗がん薬を開発するChordia Therapeutics(京都大学発)が受賞した。

bitBiomeは微生物のゲノム情報をたった1つの細胞から高精度に解読する独自技術を開発し、世界最大・最高解像度の微生物ゲノムデータベースを構築。微生物遺伝子を活用した産業構造の刷新を目指して、産業応⽤・創薬など企業の研究開発を支援している。早稲田大学理工学術院の細川正人准教授の研究成果を事業化したもの。 

Chordia Therapeuticsは、RNA制御異常を標的とした次世代の抗がん薬を開発。2020年に小野薬品との大口ライセンス契約を結び、2022年には40億円の調達を行うとともに、メディパルホールディングスとの業務提携に合意するなど事業を加速している。 

このほか、カイコから組換えタンパク質を開発するKAIKO(九州大学発)、宇宙ステーションに代わる小型・無人宇宙環境利用プラットフォーム開発に挑むElevationSpace(東北大学発)などが受賞した。受賞企業一覧は大学発ベンチャー表彰HPから。