日本水素エネルギー、ENEOS、岩谷産業、NEDO 液化水素の商用実証、出荷と受け入れ地を発表

NEDOのグリーンイノベーション基金事業「大規模水素サプライチェーンの構築プロジェクト」における、液化水素の商用実証の出荷地と受け入れ地が2023年3月8日、発表された。日本水素エネルギー、岩谷産業、ENEOSが取り組む「液化水素サプライチェーンの商用化実証」によるもの。液化水素の出荷地は豪州ビクトリア州ヘイスティングス地区、受け入れ地は川崎臨海部(神奈川県川崎市川崎区)となった。現在、必要な施設の建設工事と、実証運転の開始に向けた技術調査を実施している。

受け入れ地となる川崎市臨海部は、近隣の京浜コンビナートにおける水素需要ポテンシャルや港湾確保の観点から選定した。ビクトリア州ヘイスティングス地区は近傍で褐炭が得られることから、安価で安定供給が見込める水素源がある出荷地として選ばれた。

NEDOと日本水素エネルギー、岩谷産業、ENEOSは、2030年に水素供給の船上引き渡しコスト、ノルマル立方メートルあたり30円を達成する液化水素の海上輸送技術の確立を目指している。水素発電実証を実施する需要者や、自治体などとも連携し、2050年までのカーボンニュートラル実現に向けて商用規模での国際的な液化水素サプライチェーンを構築する。

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