KDDIほか ペロブスカイト型太陽電池による基地局実証を群馬県で開始

KDDI、KDDI総合研究所、エネコートテクノロジーズ（京都府久世郡久御山町）はペロブスカイト型太陽電池、CIGS型太陽電池を活用した「サステナブル基地局」の実証実験を群馬県で開始する。2023年12月6日に発表した。実験開始は2024年2月を予定している。

今回の実証では、薄く曲げやすいぺロブスカイト太陽電池を、電柱型の基地局に設置したポールに巻き付ける。これにより、敷地面積の少ない電柱型の基地局でも太陽光発電が可能になる。ぺロブスカイト型太陽電池で発電した電力で商用基地局を運用する実証実験は国内初だという。エネコートテクノロジーズのペロブスカイト型太陽電池の技術をKDDIの基地局に活用し、基地局の商用展開と環境負荷の低い基地局の拡大を目指す。

具体的には、曲がる太陽電池を巻き付けたポールを電柱型基地局に8本設置。基地局本体の電柱から少し離した位置にポールを設置、ケーブル配線などへの影響を最小限にし、発電効率の最大化を図る。この実証での設置方法による発電効率を測定し、基地局の有用性や設置方法を検証する。また、ペロブスカイト太陽電池とCIGS太陽電池の発電効率や設置上の課題も比較していく。曲がる太陽電池による発電で不足している電力や夜間、悪天候時にはカーボンフリープランの電力を充て、24時間365日CO2排出量実質ゼロを実現する。

KDDIは2023年6月9日から、太陽光パネルを活用した「サステナブル基地局」を運用開始しているが、基地局の多くを占めている電柱型基地局やビル設置型基地局など、敷地面積が狭く太陽光パネルの敷設が難しい基地局への展開が課題となっていた。

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