経産省の補正予算 観光・飲食Go Toキャンペーンに1兆6800億円

まず、目下の感染拡大を止めるために、事業者がマスクやアルコール消毒液、人工呼吸器、抗ウイルス薬アビガンの生産設備を導入することを補助する事業に117億円を確保。ウイルス検出用デバイス、診断薬開発のための研究開発などには110億円を投じる。

外出自粛などにより経営がひっ迫している事業者の資金繰り対策には3兆7485億円を用意した。実質無利子融資を民間金融機関まで拡大し、既往債務の借換にも対応する。2兆4276億円で、中堅・中小企業や小規模事業者、個人事業者に給付金を措置するほか、感染症の影響を乗り越えるための前向きな投資を行う事業者向けには「中小企業生産性革命推進事業」の補助率を引き上げた特別枠を設置する。

流行の終息後を視野に入れ、観光・運輸業、飲食業、イベント等に対する支援として1兆6794億円を確保した。感染症流行が収束した後の一定期間、宿泊費の半額補助やチケット代の2割補助などの消費喚起キャンペーン（Go Toキャンペーン）を実施する。地域経済活性化に向けた、地域産品・サービスの磨き上げや、地域へのキャッシュレス導入の支援には25億円の予算を付けている。

さらに、新型コロナウイルス感染症の次の危機的事態に備えた強靭な経済構造の構築も目指す。生産拠点の多元化などのサプライチェーン改革（2486億円）、JETROを通じた海外展開企業の事業円滑化（888億円）といった施策だ。加えて、EdTechの導入支援や遠隔事業活動の支援など、リモート化によるデジタルトランスフォーメーションの加速には1009億円を確保した。