農林水産物・食品の輸出額、上半期2年連続の過去最高 8,977億円で10.9%増

農林水産省は2026年8月4日、2026年1月から6月まで(上半期)の農林水産物・食品輸出実績を公表した。輸出額は8,977億円で、前年同期比10.9%増(880億円増)となった。2025年の上半期は統計を取り始めた2002年以降で最高額の8,097億円を記録していたが、2026年はこれをさらに上回り、上半期としては2年続けて最高値を更新した。国・地域別では、米国や香港をはじめとする主要な輸出先のすべてで、前年同期比プラスを記録した。

緑茶や牛肉など 上半期最高を牽引

品目別では、牛肉、りんご、米、緑茶、ソース混合調味料、ぶりなど多くの品目が、上半期の実績として過去最高を更新した。中でも伸びが大きかったのは緑茶で、前年同期から220億円増加した。欧米やASEAN向けで、健康志向や日本食への関心の高まりを背景に、抹茶を含む粉末状茶がラテやスイーツなどの食品原料として使われる場面が広がっている。ぶりも178億円増加した。北米や韓国向けの需要が堅調に推移したことに加え、養殖用の飼料など生産資材の価格上昇や、各国での需要増加による単価の上昇も押し上げ要因となった。ソース混合調味料は51億円増加した。米国やアジア向けで、日本食への関心の高まりやインバウンド需要の拡大を背景に、ドレッシングやマヨネーズ、日本独特のタレやつゆなどの需要が伸びている。

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一方で、減少した品目もある。うなぎは前年同期に比べ46億円減少した。台湾向けで、日本のシラスウナギの漁獲量が減ったことが影響した。養殖魚のえさとなる配合調製飼料も27億円減少した。中国向けで、原料となるマイワシの不漁により調達が難しくなったことが要因である。

国・地域別、米国が最大

国・地域別の輸出額は、米国が1,626億円(15.3%増)で最も多く、香港の1,100億円(3.0%増)、台湾の882億円(9.5%増)、中国の940億円(4.3%増)が続いた。増加額でみると、米国は216億円増で、ぶりや緑茶、ソース混合調味料の伸びが押し上げた。ベトナムは139億円増となり、ホタテ貝やさば、インスタントコーヒーの輸出が伸びた。韓国は104億円増で、ぶりやビール、たらの輸出が伸びをけん引した。

農林水産省は、2030年に輸出額5兆円を目指す政府目標の達成には、残り5年で年率24.1%の増加が必要だとしている。同日の記者会見で鈴木憲和農林水産大臣は、この目標に向けて抜本的なペースアップが欠かせないと述べた。具体策として、日系の商流にとどまらず、拡大余地の大きい現地系のスーパーやレストランへの売り込みを強化する方針を示した。あわせて、現在の主要な輸出先国・地域以外にも、東南アジアやイスラム圏といった、いわゆるブルーオーシャン市場への売り込みを強め、輸出先の多角化を図る考えを明らかにした。


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