アミタHD、千葉大 交流機能付き資源回収場の要介護リスク抑制効果を確認
アミタホールディングスと千葉大学予防医学センターは2025年11月7日、互助共助コミュニティ型資源回収ステーション「MEGURU STATION」の利用者に関する研究成果を発表した。同施設の利用者は、非利用者に比べて要支援・要介護リスクが約15%低いことが明らかになった。
奈良県生駒市の1地区と福岡県大刀洗町の2地区の3地域で、65歳以上の高齢者973人を対象に1年間の追跡調査を実施。研究成果は10月15日に国際学術誌「PLOS ONE」に掲載された。調査では全体の約2割(19.2%)が同ステーションを利用しており、利用者は非利用者に比べて要介護リスク点数が平均1.2ポイント低下していた。この差が、将来の要介護認定リスクの低減につながると今回の研究では報告している。
また外出機会が増えたと回答した人は利用者で43.9%(非利用者27.6%)、人との交流機会が増えた人は43.0%(同22.7%)、地域活動への参加は33.7%(同17.2%)と、いずれも大きな差が認められた。従来の「通いの場」や「地域サロン」では参加者が女性や健康への関心が高い層に偏る課題があったが、同ステーションでは男性の参加も比較的多い傾向が見られた。
「MEGURU STATION」は、日常の資源(ごみ)出しを起点に、各地域の実情に応じて交流・販売・休憩などの機能をカスタマイズできるようにしている(月刊事業構想2023年12月号参照)。生駒市では自治会館併設の「緑道カフェ」が休憩・交流の場として機能し、大刀洗町本郷地区では住民ボランティアが運営する「めぐる農園」で収穫した野菜を共有・販売。大堰地区では就労継続支援B型事業所による手作り菓子販売を行うなど、拠点ごとに特色ある取り組みを展開している。
高齢化が進む日本において、要介護状態の予防は喫緊の課題となっている。今回の研究により、資源回収という日常的な行動に自然な交流や社会参加を組み込むことで、特別な介護予防プログラムへの参加が困難な層も含めた幅広い高齢者の健康維持に寄与する可能性が示された。今後は長期的な追跡を実施、実際の要介護認定や医療・介護費抑制との関連を検証する。