国内初 キリンが非食品用途PETを再生しPET樹脂全体の資源循環に挑む
(※本記事は「食品新聞」に2025年5月10日付で掲載された記事を、許可を得て掲載しています)

キリンホールディングスは、ペットボトルにとどまらないPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂全体の資源循環に道筋をつける。
4月21日、同社を含む9社が連携し、国内で初めて、非食品用途 PET樹脂を、市販される飲料用ペットボトルに再生することが発表された。
PETボトルリサイクル推進機議会の「PETボトルリサイクル年次報告書2024」によると、PET樹脂生産・輸入量(約173万トン)の約4割を占めるペットボトル(約64万トン)はボトルtoボトルなどで資源循環が進んでいるのに対し、残りの約6割(約109万トン)を占めるペットボトル以外のシートやフィルム、繊維などの非食品用途PET樹脂は、資源循環が遅れている。
非食品用途PET樹脂の多くは、もともと使われていた製品よりも品質的劣るものに利用するカスケード利用や焼却処分(サーマルリカバリー)されている。
今回、非食品用途PET樹脂を資源循環させる。
この日、発表会に臨んだ米本友華R&D本部研究開発推進部主務は「PET樹脂の資源を循環させる社会を実現するためには、ペットボトルのみに閉じた形ではなく、ペットボトル以外の形態も含めPET樹脂全体で循環させていく」と語る。

ペットリファインテクノロジーのケミカルリサイクルを導入して、PET樹脂全体の資源循環を実現していく。
ケミカルリサイクルは、化学的再生法と呼ばれ使用済みペットボトルをPET樹脂の分子レベルまで分解する。
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