note、韓国NEVER Corpと資本業務提携、国産コンテンツの海外展開へ
noteは2025年11月5日、韓国NAVER Corporationから総額20億円の出資を受け、資本業務提携を締結したと発表した。AI時代における創作と流通の新しいエコシステムを共同で構築し、日本のコンテンツをグローバル市場へ展開する基盤を強化する。
提携の柱は4つ。1つ目は、生成AI技術領域での連携による、コンテンツの発掘・制作・流通の高度化。2つ目は、両社プラットフォーム間でのコンテンツ相互利用やクロス配信によるグローバル展開。3つ目はIP・コンテンツの共同開発で、NAVERが持つWebtoonからのアニメ・映像・実写ドラマへの展開と、noteのクリエイター支援ネットワークを融合させる。4つ目は戦略的投資の共同推進で、事業領域の拡大を図る。
具体的な取り組みとして、note子会社のTales & Co.とNAVER関連会社のLINEマンガ(月刊事業構想2025年1月号参照)が連携し、2026年初旬をめどに新しい作家・作品の発掘育成プロジェクトを始動する。NAVERグループは米国ナスダック上場のデジタルコミックプラットフォーム「WEBTOON」を150カ国以上で展開しており、UGCを起点とした作品の映像化・グローバル配信の実績を持つ。
日本政府は2033年までにコンテンツの海外売上を20兆円規模に拡大する目標を掲げているが、日本発の作品の海外展開は一部に限られている。一方、韓国では文化関連予算の対GDP比が日本の約10倍に達し、政府が約2560億円規模の支援を展開。Netflixも4年で25億ドルの投資を表明するなど、官民連携による世界展開体制が確立されている。両社の提携により、日本のコンテンツ産業の国際競争力強化と持続的成長への貢献を目指す。