三井物産エアロ 「宇宙を翔ける熊手」限定1個販売へ

三井物産エアロスペースは、国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」からの超小型衛星放出事業(J-SSOD事業)を推進している。J-SSOD事業を大学、研究機関、宇宙関係企業だけでなく、一般消費者も宇宙を利用する機会にするため、恐らく人類史上初となる「宇宙を翔ける熊手プロジェクト」を開始する。2021年10月12日に発表した。

プロジェクトは、創業1870年、熊手の生産量全国トップシェアを誇る老舗メーカーの面亀(埼玉県所沢市)の協力のもと実施する。新型コロナウイルスの早期収束と、コロナ禍のあおりを受けた商売の復活を願い、宇宙にひとつしかないオリジナルの熊手を超小型衛星に搭載し、宇宙へ放出するというもの。縁起がいいスペシャルな熊手として11月9日からの販売を予定している。限定1個で価格は2021万円(税込)。

オリジナル熊手は一旦購入者に引き渡した後に、三井物産エアロスペースが引き取り、独自に開発、製造する10cm立方サイズのキューブ型超小型衛星に搭載する。オリジナル熊手を搭載した衛星は、購入者立会いのもとJAXAへ引き渡されたのち、ロケットによる打ち上げを経て国際宇宙ステーション「きぼう」モジュールに運ばれ、そこから宇宙へ放出する。放出された超小型衛星は、半年~1年程度衛星軌道を飛び続け、徐々に高度を下げて大気圏で燃え尽きる。

宇宙熊手