島根県西ノ島町 仕様書なしの「逆プロポーザル型」で地域共創パートナーを公募
島根県隠岐郡西ノ島町は2026年7月、仕様書を設けず企業側が自由に提案できる「逆プロポーザル型」の地域共創プログラムを始動した。従来の行政調達が仕様書に沿った入札・提案を求めるのに対し、同プログラムでは町が空き家や漁場、データ、実証フィールドといったリソースを提示し、企業が「何ができるか」を提案する。「技術はあるが使い道を探している」というアイデア段階でのエントリーも歓迎する。運営は町から業務を受託したオルタナティブポート(東京都新宿区)が担う。
国の名勝である国賀海岸(摩天崖)
一次審査を通過した企業は、飛行機・フェリー・現地交通・宿泊費を町側が負担する3日間の離島ブートキャンプに参加できる(1社あたり2名まで)。役場や漁協、商工会、観光協会など地域キーマンへの伴走支援付きの紹介を受けられるほか、都市部では得られない社会実装の機会を得られる。最終プレゼンテーションで採択された事業は翌年度の予算化を検討し、実証実験から本格的な事業化への道筋を整える。
募集は業種・企業規模を問わず、漁業・農業のスマート化、観光・地域資源のデジタル活用、移住・関係人口の創出、行政・地域インフラのDX推進などのテーマを想定している。エントリー締切は8月21日で、9月に一次審査、10〜11月にブートキャンプ、12月に最終審査を経て協業企業を決定し、2027年4月以降に実証実験を始める予定。公募期間中はオンライン説明会も実施する。
西ノ島町は国の名勝・国賀海岸に代表される景観と豊かな水産資源を持つ一方、漁業・農業・観光業の後継者不足、島外流出による人口減少、行政・民間双方のDX推進の遅れという課題を抱えている。同町には企業が滞在しながら働ける古民家ホテルやテレワークオフィスが整備されており、ブートキャンプの受け入れ基盤が整っている。