大阪ガス SOECメタネーションでNEDO基金事業に採択

大阪ガスは、産業技術総合研究所と、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募した「グリーンイノベーション基金事業/CO2等を用いた燃料製造技術開発プロジェクト」の研究開発項目の1つ、「合成メタン製造に係る革新的技術開発」に「SOECメタネーション技術革新事業」を提案し、採択された。2022年4月20日に発表した。

固体酸化物形電解セル(SOEC)メタネーションでは、まず再生可能エネルギー(再エネ)により水や二酸化炭素をSOEC電解装置によって電気分解する。生成された水素や一酸化炭素から触媒反応によってメタンを合成、活用していく技術だ。原料として水素を調達する必要がなく、高温(約700-800度)で電気分解することにより、必要な再エネ電力などを削減することができる。

メタン合成時の排熱を有効活用できるため、従来のメタネーション(約55~60%)に比べ、約85~90%という世界最高レベルのエネルギー変換効率を達成できる可能性もある。これが実現できれば、再エネ電力の電気代が大きな割合を占める合成メタン製造コストの大幅な低減が期待できる。

事業期間は2022年度から2030年度の9年間を予定している。SOECメタネーションに関する技術を結集し、世界最高レベルのエネルギー変換効率を実現する合成メタン製造技術の確立を目指していく考えだ。

SOEC_大阪ガス