自動運転レベル4に向け道交法改正案が閣議決定

2022年3月4日、道路交通法の一部を改正する法律案が閣議決定された。この法案は、自動運転レベル4相当の運転者がいない状態での自動運転である「特定自動運行」に係る許可制度の創設、電動キックボードなどの特定小型原動機付自転車と、自動配送ロボットの遠隔操作型小型車の交通方法に関する規定の整備などの内容を含むものだ。

「特定自動運行」と定義した自動運転では、地域で移動サービスを始める前に都道府県公安委員会の事前許可が必要になる。許可を申請する際は、経路・時間帯などを記載した運行計画を提出する。また車両に監視員が同乗する場合を除き、事業者は運行中の遠隔監視を担う「特定自動運行主任者」を配置することになった。

電動キックボードについては、最高速度が時速20キロメートルまでの車両は「特定小型原動機付き自転車」とし、自転車同様免許なしでも運転できるようにする（16歳未満は運転禁止）。

国家公安委員会委員長を務める二之湯智氏は、同日の記者会見で、電動キックボードが自転車と同じような扱いになることに懸念を示した。自治体により道路事情は異なり、道が狭い場所では衝突事故などが増加する恐れがあることから、各地の警察本部が地域の実態に合わせた指導を道路管理者と相談のうえで指導・要望していくという。