Jリーグ村井チェアマンが語る 日本サッカー、地域密着のこれから
4年に1度のワールドカップイヤーの今年、25周年を迎えたJリーグ。現在、J1からJ3まで全国38都道府県、54クラブまでその裾野は広がり、地域密着が進められている。しかし、村井満チェアマンは「地域との関わり方を根本的に問い直さなければならない」と語る。
――百年構想を掲げるJリーグは2018年5月、25周年を迎えました。発足時から地域密着を重視してきましたが、成果と課題をどう見ていますか。
村井 Jリーグは1991年に法人が設立され、1993年にリーグ戦がスタートしました。今でこそ地方創生が言われていますが、当時は日本経済がバブルの時代であり、そうした中で地域密着というコンセプトを打ち出したことは、とても斬新なことでした。
現在、J1からJ2まで38都道府県に54クラブがあります。プロスポーツが地域に根付くスピード、広さという点では、当初の思いを超えて発展を遂げています。
一方で地域の課題をどう解決するのか、その視点に立てば、まだまだ力不足です。国連が発表する「世界幸福度ランキング2018」において、日本は54位。日本は経済発展を遂げているにもかかわらず、質的な豊かさを表す指標を見ると、この25年間、向上しているわけではありません。
54クラブが行っている地域貢献活動は年間約1万8000回で、1クラブ当たり年間約300回以上。ほぼ毎日のように様々な活動が行われていますが、依然として日本社会には数多くの課題があります。地域との関わり方を根本的に問い直さなければなりません。
Jリーグが秘める「多様な価値」
――今後、Jリーグの地域貢献を、どのように変えていくのですか。
村井 地域密着を掲げるJリーグだからこそ、単なるサッカー団体の枠を超え、地域を豊かにしていく公器でありたい。そんな思いを込めて、この5月、未来共創「Jリーグをつかおう!」ワークショップを開催しました。
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