OKI 「密漁監視ソリューション」を販売開始

2020年6月24日、OKI(月刊事業構想2020年3月号参照)は、密漁船や水中の不審ダイバーを監視する、密漁監視ソリューションの販売を開始した。

近年、アワビやナマコなどの高級食材が、組織化・大規模化された密漁団などに狙われるケースが増加している。密漁者は夜間に無灯火船で移動し、密漁を行う。監視カメラ、レーダーなどによる見張り、人手によるパトロールなどが行われてきたが、無灯火船、水中ダイバーの両方を監視し、不審者を発見するのは難しいという課題があった。

OKIはこれらの課題に着目し、総務省「平成20年度IoTサービス創出支援事業」を矢口港湾建設、北海道増毛郡増毛町と受託。OKIの水中音響センシング技術を使用した密漁船と水中の不審ダイバーの両方を監視する密漁監視ソリューションの実用化に向けた検証を行ってきた。

OKIの水中音響センシング技術は、水中を伝わってくる様々な音の中から、船のエンジンやスクリュー音、ダイバーの呼吸音などをリアルタイムに検出することが可能だ。そのため、昼夜を問わず、不審船の侵入、これまで発見が難しかった不審なダイバーの接近を、いち早く検知して通知できる。まず、増毛町、北海道古宇郡泊村、同岩内郡岩内町で同ソリューションの販売を開始する。

運用開始する3地域から得られる季節や海象、地形などが異なる環境下でのデータを蓄積し、密漁監視用データベースの充実を図り、密漁監視ソリューションの高度化を進めていく考えだ。

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