NTT西 高齢者を狙った電話による詐欺を検出するAIの実証へ

西日本電信電話(NTT西)は、2019年5月9日、特殊詐欺解析AIを用いた実証実験を計画していることを発表した。電話を使って、主に高齢者をターゲットにする特殊詐欺は、手口の巧妙化や複雑化により被害が続いている。NTTグループでは、特殊詐欺の撲滅を目指し、グループ内のサービスや技術を使った防止策を模索していた。

今回実証実験を行うのは、特殊詐欺解析AIによる通話内容の解析だ。電話機に接続する特殊詐欺対策アダプタから、録音した通話内容を転送し、AIがクラウドで解析。本人・家族のメールアドレスをあらかじめ登録しておき、特殊詐欺を疑われる場合には注意喚起メール通知が行くようにしてある。

実証実験は、行政機関などとの調整のうえ2019年の夏~秋に開始し、数カ月間実施する予定。ユーザーのニーズの把握や、AIの精度向上、端末の運用面での確認などを目的としている。実証実験の結果を踏まえ、サービス設計や機器開発を行い、準備が整い次第サービス提供を開始する計画だ。

置き電話.jpg