GREEN EXPO 2027、1万人のユニフォームで「着る循環」社会実証
公益社団法人2027年国際園芸博覧会協会(GREEN EXPO協会)は2025年10月24日、共創パートナー「Team P-FACTS」(構成員:株式会社ピエクレックス、株式会社V&A Japan)と連携し、サーキュラー・ユニフォームの社会実証プロジェクト(PoC)「着る循環」を始動すると発表した。2027年に横浜市で開催される国際園芸博覧会(GREEN EXPO 2027)において、1万人を超えるボランティアや運営スタッフのユニフォームを植物由来素材で統一し、着用から資源循環までを「見える化」する構想だ。
本プロジェクトは、ユニフォームを単なる衣服としてではなく、「循環インフラ」として機能させる実証実験と位置付けられる。ピエクレックス社が構築する循環スキーム「P-FACTS」に基づき、植物由来素材(Plant-First)で制作されたユニフォームを、「着用→回収→堆肥化→資源循環」させる。博覧会協会は、この循環プロセス自体を「来場者の目の前で"見える体験"として展開する」としている。
協会は会場運営を「巨大な実験場」と捉え、2027年3月19日から9月26日までの6ヶ月の会期中にユニフォームの回収率や再資源化率などのKPI(重要業績評価指標)を公開・更新する。蓄積された実データを基に、他のイベントなどへの横展開を見据えた標準モデルを構築することが目標だ。協会の河村正人代表理事は「横浜からこの循環の仕組みを標準化していく」とコメントしている。
ユニフォームは植物由来素材(コットン、セルロース、PLA等)を基本とし、暑熱対策やジェンダーフリー設計など、現場のニーズに即した機能性も両立させる。Team P-FACTSでは、ピエクレックス社が循環スキームの設計・運用を支援し、株式会社V&A Japanが素材提供および製品供給を担う。