レーザー核融合技術開発のEX-Fusion シードラウンドで18億円調達
レーザー核融合技術を研究開発するEX-Fusion(大阪府吹田市)は2023年7月6日、独立系VCのANRIなどからシードランドで18億円の資金調達を実施したと発表した。資金調達により研究開発を加速し、世界初のレーザー核融合商用炉の実現を目指す。
レーザー核融合エネルギーは、安全で信頼性が高く、高レベルの放射性廃棄物を生成せず、さらに化石燃料にも依存しないクリーンエネルギーとして注目を集めており、海水から採れる豊富な燃料を使用した小型の核融合炉によって生成される。
EX-Fusionは、大阪大学やカリフォルニア大学サンディエゴ校で核融合研究に取り組んできた松尾一輝氏と、光産業創成大学院大学准教授としてレーザー研究に従事する森芳孝氏が中心となり2021年に設立。高出力・高繰り返しレーザー技術と連続ターゲット供給装置や最先端の光制御技術を組み合わせたレーザー核融合商用炉の実現を目指し、エネルギー分野にとどまらず、様々な光産業分野の技術開発に貢献を目指している。
同社はこれまで、レーザー制御のためのコンポーネント開発に注力してきたが、今回の資金調達により自社施設を設立、それらのコンポーネントの統合試験ができる環境を整備する。より出力の高いレーザーを制御するための大型コンポーネントの開発や、専用レーザーシステムと高度な製造技術の内製化にも取り組む方針。
レーザー核融合炉のイメージ