VR空間で施工管理者を育成 積木製作が大林組と開発

VRコンテンツ制作の積木製作(東京都墨田区)は2022年7月8日、VR技術を活用した施工管理者向け教育システム「VRiel(ヴリエル)」を発売したと発表した。同社と大林組が共同開発したシステムを商用化したもので、スタンドアロン型のVRゴーグルを使用し、手軽に仮想空間上での現場研修を可能にした。

「VRiel」は現場若手職員向けの研修システム。精巧に建設現場が再現されたVR空間内を動き回りながら、鉄筋配置の不具合を探し出し、指摘することで施工管理技術を育成する。 現実と同じ建物の立体モデル(BIMモデル)データを活用することで、鉄筋などの躯体、仕上げ、設備などの品質管理のほか、安全管理などさまざまな教育ツールを容易に作成することができ、教育内容の充実を図ることができる。

これまで建設会社は、自社施設内に実際に鉄筋や型枠を組んだ教育用の躯体モックアップを構築し、鉄筋配置の不具合箇所を探す体験型研修を実施していた。しかしモック制作にコストと時間がかかり、不具合箇所が固定されるため繰り返しの受講には不向きだった。

 今後、積木製作では多くの企業へ本システムの導入を促進し、導入企業から得たフィードバックを大林組と共有することで、システムのアップデートを実施していく。

積木制作2207

施工管理者向け教育システム「VRiel」