経産省と東証の「なでしこ銘柄」選定 女性活躍の推進で企業を評価

女性の活躍推進で優れた企業を評価する、経済産業省と東京証券取引所の「なでしこ銘柄」選定。10年の間に選定基準をブラッシュアップし、経営陣に女性を入れるインセンティブを提供してきた。女性の経営参画により、パフォーマンスが向上し、投資先としての魅力が高まることも明らかにした。

経済産業省と東京証券取引所(東証)は共同で、女性の活躍推進に関し優れた上場企業を「なでしこ銘柄」に選定している。2012年度から毎年度選定し、中長期の企業価値向上を重視する投資家に「魅力ある銘柄」として紹介している。企業の女性活躍への取り組みを加速させるのが、その狙いだ。当初は東証一部上場企業のみ対象としていたが、2015年度以降は東証二部など他の上場企業も対象に加えた。10年目を迎える現在は、東証の全上場企業約3600社が対象になっている。

業種ごとに選ぶトップ企業
「準なでしこ」で間口を広げる

同銘柄の選定では、業種ごとに設定した選定枠でスコアが高い企業を選定する。多くの業種では選ばれるのは1社のみだ(下表参照)。2016年度からは東証の全上場企業を対象に「女性活躍度調査」を実施し、その結果に基づいて銘柄を選んでいる。

なでしこ銘柄一覧

2021年3月に発表した最新のなでしこ銘柄。なお東急は9年連続で選定されている

 

「選定では2016年4月に全面施行された『女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)』を踏まえた行動計画の策定や、厚生労働省の『女性の活躍推進企業データベース』における女性の管理職比率開示などを要件としてきました」。

経済産業省経済産業政策局経済社会政策室係長の田中智子氏は、こう説明する。後発で女性活躍の取組を始めた企業にとっては厳しい競争となるため、新たに選定を目指す企業を応援すべく、2016年度には、なでしこ銘柄に加えて「準なでしこ」も開始した。準なでしこは、なでしこ銘柄に選定されなかった企業から、業種に関わらず上位15%を選定する。

「2019年度からは女性取締役が複数いる企業、2020年度からは執行役員に女性が複数いる企業により多く加点する仕組みを導入しました。他にも、女性幹部の育成・昇格に関する『パイプライン』づくりに積極的な企業をより高く評価するなど、年々、評価のポイントを変更しています」。

2021年3月には、2020年度のなでしこ銘柄45社と準なでしこ19社の計64社が選定、公表された。これまで長期にわたり、なでしこ銘柄に選定され続けてきた企業には、東急、ダイキン工業、カルビー、大和証券、SCSKなどがある。

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