ニュートンとパンデミックの関係 ペスト流行下、育まれた創造

17世紀、アイザック・ニュートンによって近代物理学、数学の基礎が確立された。それは現在の経済学にも強い影響を与えており、ニュートンの業績を振り返ると、ペストのパンデミックの時期に、「イノベーションの基礎」が築かれたことがわかる。

17世紀のパンデミックに学ぶ

新型コロナウイルスのパンデミックを考えるうえで、参考になるのが17世紀のペストの大流行です。17世紀当時は、ペストのワクチンも特効薬のストレプトマイシンも未だ開発されていませんでした。

現在、新型コロナウイルスのワクチンも特効薬も開発途上です。その意味では、17世紀のパンデミックが参考になるわけです。

本稿では、ニュートンが17世紀、いつどんなきっかけで何を発見したのか。そのような発見を可能にした条件とは何か。そして、それは現在の経済学にどんな影響を与えているのか、という点を考えてみたいと思います。

アイザック・ニュートン

アイザック・ニュートンの略歴

出典:筆者作成

 

ニュートンと言うと、「りんごが木から落ちた」という逸話から、万有引力の話やその分析に必要な「微分積分」という全く新しい数学を構築したことは、多くの方は知っていると思います。

しかし、それだけでなく、現在の最先端の経済学の一つの分野である、株価の変動を記述したブラック・ショールズモデルも確率偏微分方程式であり、ニュートンの影響を強く受けています。そもそも微分方程式を考えたのがニュートンですから、その応用である現代の金融工学とは深く関係があります。

パンデミックの時期、
業績を残したニュートン

17世紀に物理学や現代の数学の基礎を作ったニュートンの業績は、ペストの大流行と深い関係があります。ペストの流行でケンブリッジ大学が閉鎖されていた期間、故郷のウールスソープへ戻り、1年半の休暇を取りました。その間に万有引力の法則、微分積分をまとめました。ペストによるパンデミックが、故郷で自身の構想をまとめることを可能にしたと言えるでしょう。

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