2019年8月号
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ビジネスで環境を守る

美しい地球を残す 産業廃棄物リサイクルから次世代の教育まで

加山 順一郎(加山興業 代表取締役)

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産業廃棄物の処理・再生事業、環境ソリューション事業を展開する加山興業。2016年にはラオスに進出し、日本の優れた廃棄物処理技術の提供を始めている。SDGs達成の目標年である2030年を見据え、将来を担う世代の教育に取り組む。

加山興業の社屋。再生エネルギーを積極的に活用している

創業以来、廃棄物処理業者として廃棄物の適正処理、リサイクルに取り組んできた加山興業。愛知県豊川市にある処理施設は、廃棄物をストックする『ストックヤード』と、4つの専用プラント『リサイクルプラント』、『RPFプラント』、『蛍光灯再生プラント』、『焼却プラント』からなる。固形物の処理を得意とし、基本的にはRPF(廃プラスチックを主原料とした高品位の固形燃料)化し、RPFにできないものは焼却、その熱をサーマルリサイクルしている。さらに、焼却後の燃え殻や煤塵の中に含まれる重金属も回収する。

日本で1年間に発生するゴミは約5億トン。その9割が産業廃棄物だ。出たゴミを安全に減容化し、できる限り再生することは重要だ。産業廃棄物処理業は、重大な社会的責任を負っている。

加山順一郎 加山興業 代表取締役

加山興業代表の加山順一郎氏は、「この業界は静脈産業と言われます。人間には動脈と静脈があり、両方なければ生きていけません。社会も、動脈産業だけでは生きていけない。日々排出される工場からの廃棄物の出口がなければ、製造ラインは詰まってしまうでしょう」と話す。

日本の環境技術を世界へ

2016年6月、加山興業の提案した『ラオス国ヴィエンチャン市における医療廃棄物を含む有害廃棄物処理・管理改善に向けた案件化調査』が、JICA(国際協力機構)の『中小企業海外展開支援事業』として採択された。

ラオス・ビエンチャン市の問題は、処理能力を超える医療廃棄物が未処理のまま埋立てられるなど、廃棄物の不適切な処理だ。加山興業では、多様な廃棄物処理技術を駆使した独自の〈統合廃棄物処理システム〉を運用し、産業廃棄物の分別徹底、再資源化を実施している。このシステムをビエンチャン市に適用すべく調査を行った。案件調査では、ビエンチャン市における未焼却分の医療廃棄物を適切に焼却・乾燥する施設・機材の整備、運用方法の技術移転を目指し、医療機関内での分別状況や収集運搬過程における課題、最終処分場における処理・処分の実態などを調査した。

「日本で当たり前にできていることが、東南アジア諸国ではできていない。日本をいかに綺麗にしても、世界の大半の国がこんな状態では、いずれ、綺麗な空気も水もなくなります。日本の環境技術や仕組みを少しでも多くの国に伝えたい。それが、ラオスの案件を提案したきっかけです」(加山氏)。

ラオスを選んだのは、東南アジアの中で唯一海に面しておらず、人口700万人と、ビジネスとしてのポテンシャルが低いことから、これまで、誰も手をつけていなかったからだ。

「現地に調査に入ってみると、問題は医療廃棄物だけではありません。ISOを取得している現地の外資系企業などが、有害な産業廃棄物を捨てることができず、工場に溜めている状態でした。ニーズはある。規模的に数十億のビジネスにはならなくても、数億くらいの仕事ならここでもできると感じました」(加山氏)。

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