革新を起こす「サイ型人材」 1％のイノベーターを育てる

イノベーター人材を育てる、見つけることは企業にとって永遠の課題だ。数々の企業で経営再建を成し遂げ、現在はジャパンディスプレイ常務執行役員CMOの伊藤嘉明氏は、「Ψ型人材」の育成と発見が重要だと指摘する。

伊藤 嘉明（ジャパンディスプレイ 常務執行役員CMO）

日本を代表するプロ経営者の伊藤嘉明氏。前職のアクア（ハイアールアジア）代表取締役社長兼CEO時代には、世界最小のハンディ洗濯機「コトン」や水を使用しないオゾン洗濯機などの新商品を次々にヒットさせ、15年連続赤字だった企業を就任初年度に黒字化させた。

そして2017年10月からはジャパンディスプレイ（JDI）に参画し、常務執行役員チーフ・マーケティング・オフィサー（CMO）に就任。今年4月に新設したマーケティング・イノベーション＆コミュニケーション戦略統括部を率いて、中小型液晶ディスプレイ世界シェアNo.1のJDIが持つ技術を活用した新事業開発に取り組んでいる。

8月の戦略発表会ではBtoCビジネスへの参入を表明し、車載用ヘッドアップディスプレイ技術を応用した「スマートヘルメット」や、鏡がディスプレイに変化する世界初のIoTフルハイトドアなどを発表。多数のメディアに取り上げられるなど注目を集めた。

ジャパンディスプレイが8月の戦略発表会でお披露目した新製品群

マーケティング・イノベーション＆コミュニケーション戦略統括部の設置から約100日で、多数の新商品開発やビジョン刷新を実現した

車載用ヘッドアップディスプレイ技術を応用した、モータースポーツ向け「スマートヘルメット」

神谷コーポレーション湘南と共同開発した、鏡がディスプレイに変化する世界初のIoTフルハイトドア

数々の企業において短時間でイノベーションの創出や経営再建を実現してきた伊藤氏は、イノベーション人材の要件や、企業における人材の育成・活用についてどのように考えているのだろうか。