通訳案内士規制緩和で注目 日本発のガイドマッチングサービス
訪日外国人観光客と、大学生などの国際交流をしたい人たちを繋げるガイドマッチングサービス「TOMODACHI GUIDE」。等身大の日本を知りたい観光客のニーズを捉え、高評価を得ている。
ガイドとゲストが「友達」になる
サイトを開くと、真っ先に目に飛び込んでくる“MAKE FRIEND,START TRIP”という英文。
友だちを作ることから旅をはじめる─。そんなユニークなサービスを提供するのは、ガイドマッチングサービス「TOMODACHI GUIDE」だ。
下北沢でショッピング、自宅でたこ焼きパーティー、ガード下の飲み屋で一杯......。サイトに並ぶ観光プランは友だちとの遊びそのもの。最大の特徴はガイドが一方的に観光名所を解説する通常のサービスと異なり、ガイドも友だち感覚でゲストと一緒に“体験”を共有する点にある。
同サイトの運営を行うHuber.代表の紀陸武史氏は、「ありきたりの観光名所をめぐる画一的なツアーでは旅の醍醐味は味わえません。素晴らしい体験は世界遺産やスカイツリーだけではなく、その町に住む人たちとの出会いと、出会いから生まれる体験の中にあります」と話す。
TOMODACHI GUIDEではスマホなどからエリアを選択し、好みの観光プランを選んで予約できる他、旅行前からガイドと相談してプランを一緒に決めたり、あるいは待ち合わせ場所と時間だけを決めて内容は現地で決めることもできる。
震災復興が着想の原体験に
このユニークなサービスを始めた紀陸氏の経歴もまたユニークだ。専門学校を卒業後、そのキャリアはITベンチャーから始まり、ソニーやソフトバンク、電通を経て、2015年4月に鎌倉市で同社を起業した。2010年には「ソフトバンクアカデミア」に外部生として入校、孫正義社長の前でプレゼンした新規事業提案では優勝を勝ち取った経験もある。
「学生時代にバックパッキングをした経験から、日本に気軽な国際交流の場を作りたかった」と語る紀陸氏。観光×シェアリングエコノミーの着想にあたっては、2つの重要な経験があった。
1つは、ビッグデータや人工知能などの最先端テクノロジーに関わってきたこと。「AIが進化すればやがて人の仕事は奪われる、という意見があります。確かに一面ではそうですが、人と人の関わりの中でしか価値を生み出せないサービスもある。それならばその最新のICTテクノロジーを活用し、最良の人の出会いを生み出すこともまたできるのではないか、と考えました」
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