「いい企画は雑談から」 地域を芯から強くするデザイン
「昨日より、今日の自分にVサイン」、「君の速さで歩けばいい」。心の琴線にふと触れるような言葉の数々が街を彩る愛媛県松山市。市民参画により立ち上がった「ことばのちから」事業の初代実行委員長が山内敏功氏だ。
いい企画は雑談から
愛媛県生まれのデザイナーである山内敏功氏は、かつては東京で大手食品メーカーなどのパッケージデザイン中心に企画制作していた。
1980年に松山に戻り、ビンデザインオフィスを設立。「地域の課題は地域のデザイナーが手がけるのが理想」と、愛媛県を中心に、地域商品のパッケージデザインから商業施設、道の駅、幼稚園、企業などのブランディングデザインまで幅広い範囲で、デザインの力を使った地域活性プロジェクトを手がけてきた。
山内氏は「いい企画は雑談から生まれるというのが僕の考え方です。出かけていって、座って、飲む。これを繰り返しているとアイデアが出てくるものです」と話す。
東京ではパッケージのデザインが専門だった。デザインの知識を持った大手企業の担当者との打ち合わせには雑談は必要ない。クライアントの要望通り成果物を作ることが、デザイナーの仕事だ。しかし、地域の仕事はパッケージだけにとどまらない。相手と雑談する中で、何が一番の問題なのか、その解決には何が必要なのかを見つけ出し、デザインの力で解決していくことが重要だ。
山内氏がデザインをする中で、大切にしていることが一つある。「カンカラコモデケア」だ。毎日新聞の故山崎宗次記者が唱えた文章作法の極意。カン=感動したことを書く、カラ=カラフルな色どりで鮮やかに、コ=今日的で旬な話題、モ=物語性をもたせる、デ=データや資料を示す、ケ=決意をにじませる、ア=明るい文章に仕上げる。
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