三菱地所 合弁企業を設立 エレベーターにコンテンツ投影

三菱地所は、東京(東京都千代田区)と合弁企業spacemotionを設立したことを、2019年11月5日に発表した。エレベーター内にプロジェクターを設置し、様々なコンテンツを投影する「エレシネマ」事業を実施する。

エレベーターのかごの中に、重量1㎏を切る小型プロジェクターを設置し、エレベーターの扉に様々なお知らせや広告コンテンツを投影するというものだ。同事業の第1弾として、東京都大田区で東京流通センターが所有するTRCセンタービルと、豊島区に博品館が所有する伊藤ビルでのサービスを開始した。今後は、都内のオフィスビルを中心にエレベーターへのプロジェクターの実装とコンテンツ配信を進めていく計画。事業開始後2年間で、全国主要都市中心に5000台を導入することを目標としている。東南アジアを中心とした海外展開も視野に入れる。

東京社は、創業からの2年半エレベーターメディア事業に取り組み、400台以上のディスプレイを導入してきた。電波が届きづらいエレベーター内でも安定的に通信を行う技術と、すでに実施済みのエレベーターメディア事業に関するノウハウを生かして、三菱地所と協力して事業を拡大することを目指す。

三菱地所では、今回の合弁企業設立を、不動産とデジタルテクノロジーを結びつける新しいインターフェースととらえている。同社は2019年4月にDX推進部を新設し、既存の不動産業にとらわれないビジネスモデル革新を推進してきた。今回の事業は、オンラインとオフラインの融合を通じたBtoBtoC領域への進出の1つとなる。

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