サントリーとEF Polymerが資本業務提携、農業課題解決へ実証実験

サントリーホールディングスは2026年7月8日、環境系スタートアップのEF Polymerと、持続可能な原料調達の実現と気候変動下での農業生産の安定化に向け資本業務提携契約を締結したと発表した。両社は6月から共同で実証実験を開始しており、今後吸水性ポリマーを活用した土壌の保水性向上が農作物の収量や品質に与える影響について検証を進める。飲料メーカーとEF Polymerの資本業務提携は今回が初となる。

「EFポリマー」による土壌の保水性への期待効果

近年、気候変動の影響で世界各地の干ばつが深刻化している。降雨量の減少や気温上昇により土壌の水分が不足し、農作物の収量減少や品質低下を招くなど、農業生産への影響が広がっている。この課題は農業従事者だけでなく、原料調達や事業継続に関わる飲料メーカーにとっても重要なテーマとなっている。

サントリーグループは、再生農業の推進や営農支援、アカデミアとの共同研究など、土壌改善を含む取り組みをグローバルに展開してきた。一方、EF Polymerは、廃棄されていた果皮などの有機資源をアップサイクルし、量産品として世界初となる「100%自然由来」の超吸水性ポリマー「EFポリマー」を開発してきた。

今回の実証実験ではゆず栽培を対象に、EFポリマー施用による土壌の保水性向上効果、収量・品質への影響、灌漑負荷の軽減効果を検証する。ゆずはサントリーグループの重要原料の一つで、降水量や水分条件の影響を受けやすいことから対象に選んだ。実証実験は、サントリーホールディングスが2025年4月に高知県および高知大学と締結した包括連携協定の枠組みのもと、県内のゆず栽培農家の協力を得て実施する。

両社は今後、干ばつなどの気候リスクに対応した新たな農業手法の確立を目指す。将来的には国内外の他の農作物への展開も視野に入れ、100%有機資源由来で循環型の素材の可能性を広げながら、持続可能な農業の実現と安定的な原料調達基盤の構築に取り組む方針だ。