2020年12月号
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コロナ制限下の成長・新ビジネス

リサイクルの国内回帰とビジネスチャンス 海外人材育成で貢献

加山 順一郎、田墨 啓治(日本RPF工業会理事)

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海外で廃プラスチック類の輸入規制が進む中、国内ではそのリサイクルの仕組みづくりが急務となっている。RPFはマテリアルリサイクルが難しい廃プラスチックのエネルギーとしての活用や、国際的に利用を止める流れが進む石炭の、代替燃料としての利用で注目を集めている。

国内回帰する廃プラの処理

2017年には中国が廃プラスチックや廃電子機器などの輸入を禁止し、翌年にはタイでも輸入制限が強化されるなど、アジア諸国では近年、廃プラスチック類の輸入規制が進んできた。そして、従来はそれらの処理で海外に頼ってきた日本では、リサイクルの仕組みづくりが課題となっている。

このような中、RPF(Refuse derived Paper and Plastics densified Fuel)の生産を増やしてその問題解決をはかり、石炭の代替となる低価格な燃料を供給する動きが注目されている。RPFは産業系廃棄物のうち、マテリアルリサイクルが困難な古紙や廃プラスチック類を主原料に作られる固形燃料だ。RPFの製造と利用は、プラスチックのリサイクル過程の国内回帰に伴って拡大しつつあるビジネスと言える。

RPFは、Refuse derived Paper and Plastics densified Fuel の略称。古紙と廃プラスチック類を主原料とした高品位の固形燃料だ

「廃プラスチックの処理では現在、循環の仕組みを国内で構築することが求められています。国の『プラスチック資源循環戦略』では、2035年までに使用済プラスチックを100%リユース・リサイクル等で有効利用するとしています。さらに、気候変動対策で石炭火力発電所の削減が求められる中、石炭を代替する燃料としてRPFが注目を浴びています」。

一般社団法人日本RPF工業会理事の田墨啓治氏はこう語る。二酸化炭素(CO2)の排出が多い石炭火力発電所については、国際的に廃止を求める声が高まっている。経済産業省も非効率な石炭火力発電所について、2030年度までに段階的に休廃止する方針を示している。

一般社団法人日本RPF工業会理事の加山 順一郎氏(左)、田墨 啓治氏

RPFは2010年にJIS規格化された新しい燃料で、現在、年間140万tが生産され、そのうち約7割が製紙会社の自家発電用ボイラーで利用されている。最近は鉄鋼や石灰、セメント業界でも、その利用が増加している。これらの業界はいずれもRPFを石炭の代替燃料として使用しており、CO2の排出削減につなげている。さらに、化学メーカーなどでも、非効率な石炭火力ボイラーからバイオマスやRPFに燃料変換する動きがある。

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