2020年4月号
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ビジネスで環境を守る

サントリーHD 2030年までに石油由来ペットボトル全廃へ 共創で技術開発

内貴 研二(サントリーホールディングス コーポレートサステナビリティ推進本部 専任部長)

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人間が排出するプラスチックが自然環境に与える負荷が注目される中、サントリーホールディングスでは、世界で使用する全ペットボトルをリサイクル素材、あるいは植物由来素材のものとする目標を掲げ、技術開発と実装を進めている。

内貴 研二 サントリーホールディングス コーポレートサステナビリティ推進本部 専任部長(右)、内田 雄作 同サステナビリティ推進部 課長(左)

サントリーホールディングスはペットボトル容器の環境対策として、「プラスチック基本方針」を2019年春、新たに策定した。その中で掲げられたのが、「2030 年までにサントリーホールディングスが使用するすべてのペットボトルの原料をリサイクル素材、あるいは植物由来素材のみにし、化石由来原料の新規使用をゼロにする」という目標だ。

同社のコーポレートサステナビリティ推進本部の専任部長 内貴研二氏は、この背景を次のように説明する。

「海洋プラスチックによる環境汚染が深刻化する中、政府は2019年5月、プラスチック資源の循環利用の徹底と、海洋流出の防止、国際貢献の推進を基本原則とした『プラスチック資源循環戦略』を策定しました。これを受け、当社としても取り組みの強化を決定したのです」。

化石由来原料ペットボトルの全廃という構想の実現に向け、新たに投入される資金は数百億円規模におよぶ見通し。具体的には、「素材にはできる限りリサイクルペットボトルを使用し、不足する分を植物由来原料100%ペットボトルでまかなう計画です」と、同社サステナビリティ推進部課長の内田雄作氏は話す。リサイクルペットボトル製造に関しては、2018年3月に「FtoPダイレクトリサイクル技術」を実用化した。

この技術は、ペットボトルリサイクル事業を手掛ける協栄産業、飲料充填設備メーカーのSIPA社(イタリア)、プラスチック関連設備メーカーのEREMA社(オーストリア)と共同で開発した。使用済みペットボトルを粉砕、洗浄したフレークを、高温かつ真空下で一定時間処理して、溶融後に直接ペットボトルの原料であるプリフォームを製造する。この新技術により、多くの工程を省けるようになった。

内貴氏は「リサイクルペットボトルの当社での利用は、まだまだ限定的です。製造設備が不足しているのも原因なので、『FtoP製造ライン』の増設を予定しています。まずは2020年春に、年間3億本の生産能力を有するラインを稼動させる計画です」と語る。

100%植物由来を目指して

同社はペットボトルリサイクル技術の開発と並行して、植物由来原料ペットボトルの開発にも力を注いできた。既に2013年には植物由来原料を30%使用した国産最軽量ペットボトルを「サントリー天然水」に導入し、2016年には30%植物由来のキャップを世界で初めて導入。2019年3月には、100%植物由来のキャップを世界で初めて導入し、さらにいま、導入が待たれているのが、植物由来原料を100%使用したペットボトルだ。

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