東京オリンピック後の成長へ 人材がレガシー

様々な競技団体を支援し、スポーツイベントの企画・制作・運営を手掛けるセレスポ。足元の状況が追い風にある中で、セレスポは社内や地域のレガシー創出に力を注ぎ、ゴールデン・スポーツイヤーズ後の成長に向けた取り組みを本格化させている。

2019年のラグビーワールドカップを皮切りに、2020年の東京オリンピック・パラリンピック、2021年のワールドマスターズゲームズと世界的なスポーツ大会が3年連続で開催され、「ゴールデン・スポーツイヤーズ」の只中にある日本。こうした状況を追い風に、成長を目指しているのがセレスポだ。

セレスポとは、セレモニー&スポーツの略。様々なイベントの企画・制作・運営を手掛ける会社であり、企業や官公庁、自治体が開催するセレモニーやスポーツ大会、フェスティバル、コンベンションなど年間1万件以上のイベントを支援している。

1977年の創業当初は、企業の運動会や地鎮祭などの式典の運営が中心だったが、2008年にスポーツ事業に本格的に参入した。スポーツ分野では後発だったが、日本陸上選手権やトライアスロン大会、Vリーグ、ハンドボールリーグなどで実績を残している。

2019年3月期において、セレスポの売上高119.7億円のうち、スポーツ事業が占める割合は9.1%。全社における構成比はまだ一部にとどまるが、スポーツ事業の売上高は前期比47.3% 増の10.9億円を記録した。2021年3月期はスポーツ事業で39.3億円の売上高を計画しており、セレスポにとって成長分野になっている。

スポーツイベントの成功には
「熱量」が不可欠

長年、セレスポのスポーツ事業を統括している常務取締役の鎌田義次氏は、既存のスポーツ関連事業者が存在する中で自社が成長を遂げた要因について、「顧客起点に徹したこと」と説明する。

鎌田 義次 セレスポ 常務取締役

「いろいろなスポーツが競技人口の減少や観戦者人口の伸び悩みといった課題に直面していますが、私たちはお客様に寄り添い、一緒になって課題を解決します。そして、課題を解決しながら得た知識やノウハウを他の競技団体にも活かしていく。そうした姿勢でスポーツ事業に取り組んでいる会社はあまりないと思います」

鎌田氏は、スポーツイベントを成功に導くうえで大切なのは「熱量」と語る。

「大会が盛り上がるかどうかは、主催団体や競技者、観客の熱量に大きく左右されます。それは、私たちにも、そうした方々の熱い想いに負けない熱量が求められることを意味する。私たち自身が、現場で熱量を持って仕事をすることが大事です」

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