HIS澤田秀雄会長が語る観光の新ビジネス、挑戦の先にある未来

旅行業から始まったH.I.S.グループは今、ホテルやロボットなど新ビジネスを次々に創出し、IR誘致にも力を注ぐ。自ら変化を起こし、新たな市場をつくり出してきたH.I.S.グループは、これからどこに向かうのか。澤田秀雄会長に話を聞いた。

日本一のイルミネーションを7年連続で受賞しているハウステンボス。東アジアからも多くの来場者が訪れる

――近年、日本のインバウンド市場は拡大していますが、アウトバウンド(日本発海外旅行)の動向については、どのように見ていますか。

澤田 国内で少子高齢化が進み、「若者の旅行離れ」も言われていますが、私は、アウトバウンドもまだまだ成長できると考えています。世界各国の水準を見ると、国民の30%前後が海外旅行をしていて、それを踏まえると、日本のアウトバウンドには大きな伸びしろがある。2018年、日本人の海外旅行者数は約1900万人ですが、将来的には3000万人規模になる可能性もあると思います。

澤田 秀雄(エイチ・アイ・エス 代表取締役会長兼社長(CEO))

日本は安全で食事も美味しく、ある程度の豊かさがある。逆に言うと、快適な国内で安穏としていたら、世界の変化から取り残される恐れがあります。世界を知るためにも、日本人はもっと海外に出て行くべき。特に若者は海外でいろんなものを見たり聞いたり、人と出会うことで、想像力や挑戦する力、ハングリーさを身に付けることができます。

H.I.S.は世界70ヵ国に約270の拠点があり、現地の旬のレストランや最新スポットの情報を収集・提供したり、旅先での安全・安心をサポートしたりして、海外旅行を身近なものにしてきました。アウトバウンドを増やすには、海外の良さや楽しさをもっと発信する必要があります。H.I.S.だけでなくメディア等も含めて、みんなで盛り上げていかなければなりません。

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