日本がIoTで勝つために必要なこと データ流通の仕組みを確立
従来のITでは、米国などの後塵を拝した日本。日本が競争力を取り戻すためには、何が必要なのか。ABBALabの代表、小笠原治氏に話を聞いた。
IoTという文脈でこれからの日本を考える際に参考となる、興味深い写真があります。1900年のニューヨークの風景なのですが、写っているのはほとんどが馬車で、自動車は少ししかありません。
当時はヘンリー・フォードが自動車の量産を始めた時期ですが、馬車よりも自動車のほうが高価で、スピードも遅いし、維持費もかかる。
つまり、馬車のほうが合理的な選択肢でした。ところが1913年の写真を見ると、道路は自動車であふれています。
それらの写真によって、「未来は合理性では予想できない。合理性よりも、人の欲求・欲望が社会を変える」ことがわかります。
自動車産業に見られるように、「こうありたい」という人間の欲求・欲望とテクノロジーが掛け合わさることで、急成長分野は生まれます。現在のIoTでも、それは変わりません。
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