知らない土地を走るのは、ランナーにとって忘れがたい体験になる。全国のランナーが投稿した、お薦めのコースを参照できるサービス『ラントリップ』は、「道」を地域資源に変えるツールとなり、新しいスポーツツーリズムを実現する。

大森代表は、サーファーが良い波を求めて旅をする「サーフトリップ」のように、ランナーが良い道を求めて旅をする「ラントリップ」のカルチャーを広げようとしている

『ラントリップ』は、各地のランナーが投稿した「自慢のコース」を簡単に検索できるウェブサービス
大学時代、箱根駅伝ランナーとして活躍した経歴を持つラントリップの代表、大森英一郎氏。大森代表はリクルートグループに入社した後、東京湾に浮かぶ無人島、猿島への集客を手掛ける観光会社に転職。そこで観光業への問題意識を持つようになった。
「夏は船に乗れないほど人が殺到するのに、冬はまったく人が来ないんです。また、地域の観光振興として、イベントで何千、何万人を集めることが行われていますが、一時のイベントに力を注ぐことで、むしろ地域が疲弊しているのではと感じました。大事なのは持続性で、『観光需要の平準化』を考えるようになったんです」

大森 英一郎(ラントリップ 代表取締役)
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