震災で露呈した防災無線の弱点 デジタル無線にシステムを刷新
自治体にとって無線システムは、災害時に人と人をつなぎ、確実な情報を提供するために不可欠。しかし、東日本大震災では、想定を上回る津波によって、従来の防災無線の弱点が露呈された。
―― 震災時、市内の無線システムはどのような状況だったのですか。
東松島市は、東日本大震災(以下「震災」)の前にも、大きな被害をもたらした宮城県北部連続地震(2003年)に見舞われています。その教訓から市としては、災害時の情報伝達の大切さを痛感しており、また、発生が想定されていた宮城県沖地震への備えもあって、防災行政無線の整備はかなり進んでいたと思います。
ところが、今回の震災では、その想定をはるかに上回る津波により、100局あった外部拡声器は、沿岸部を中心に26局が被災しました。また、残りの74局も頻繁な放送でバッテリーが切れ、3月11日当日の夕方には放送不能に陥りました。
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