2019年2月号
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内なる壁を突破するサービスデザイン

なぜ、企業のサービス開発は失敗するのか 企画をカタチにする技法

飯尾 将史(ネットイヤーグループ デジタルサービスデザイン部 ストラテジックデザイナー)

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新たなサービスを企画しても、組織の論理に阻まれ、実現せずに終わることは少なくない。価値ある企画をカタチにするためには、どのようなプロセスが求められるのか。まずは、自社の「価値」を顧客視点で解釈し直し、新たな可能性を探ることも選択肢の一つとなる。

越えられなかった壁

以前、ある企業の社長は信念をもって私にこう語ってくださった。「少子高齢化に伴う市場縮小を目前にし、変わる顧客に対してビジョンを刷新し、顧客を中心としたビジネスモデルに見直していく必要がある。売切りではなく、継続利用を促せるような関係性の構築を前提にしたい。そのためには顧客にとって価値あるサービスを提供する必要がある。力を貸してほしい」。

それを受け、弊社を含めて組成された組織横断のプロジェクトにおいて多くのサービスアイデアを導き、顧客体験の将来像を策定した。その後、事業部長たちを集め、変革の必要性を訴えると、各部長はこう主張した。「昨今の業績を踏まえ、これまで通りの勝ちパターンを崩さず、積極的な販促による事業成果創出を優先すべきだ」と。

企業を縛るジレンマ

このような話は珍しい話ではない。「現状を打破するようなサービスを企画したいが、話が進まず…」とつぶやくデジタルマーケティング担当課長がいる一方で、「マス広告を通した市場での話題化を優先すべき」と言う宣伝部長もいる。事業を顧客中心にシフトすべしと叫ばれる昨今、顧客体験を変えるサービスの要否を分ける背景とは何だろうか。

それは過去の「成功」と「失敗」体験だ。自社にそぐわない仕組みや仕掛けを他社にならって実行しても、目的の手段化ではコトはうまく運ばず、失敗する懸念はぬぐえない。

ならば、これまでの実績を踏まえた施策展開を維持するが、現状に縛られていては、いずれ顧客離反のリスクが高まる。まさにジレンマが組織に染み付いている。

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