2018年10月号
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自治体SDGs始動

10事業が選定 「自治体SDGs」始動で本格化する地方創生

月刊事業構想 編集部

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国連が2015年に採択した「SDGs」。現在、これをもとに地方創生に取り組む「自治体SDGs」が始動している。この6月には、「自治体SDGs」のモデルとなる自治体も選定され、具体的な取り組みがスタート。これらのモデル事業は「環境」「経済」「社会」の好循環を生むものとして期待されている。

図1 自治体SDGsモデル事業 選定10事業

出典:平成30年6月時点、内閣府 地方創生推進室資料より抜粋

ついに動き出した「自治体SDGs」

2018年6月、「自治体SDGs」のモデルとなる、10の自治体が選定された。これは、「持続可能なまちづくりを推進する」のためのモデル事業で、「地方創生分野における日本の『SDGsモデル』」構築に向けた取り組みの一つ。内閣府地方創生推進室主導で、29の自治体が優れた取り組みを提案した「SDGs未来都市」として選定され、そのうち10の都市が特に先導的な取り組みである「自治体SDGsモデル事業」に選ばれたのだ。これらの取り組みは、自治体とその地域の多様なステークホルダーにより、地方自治体に新たな好循環がもたらされることが期待されている。

SDGsでは自治体も重要なファクター

そもそも、「自治体SDGs」とは何か? ここで一度、整理しておこう。SDGsは、2015年に国連で採択された、持続可能な開発のための17の目標。「貧困」や「環境」など、国際レベルで長年取り組まれてきた「持続可能な開発」において欠かせない問題解決に向け、「我々は、地球を救う機会を持つ最後の世代になるかもしれない」という強烈な危機感をもとに採択されたアクションプランだ。

これら17の目標は独立して存在するのではなく、関連しているのが大きなポイントで、最も注目すべきは「自治体はSDGs実施における不可欠な主体でありパートナーである」という位置づけ。政府、企業だけでなく、自治体と地域の関係者も、この目標に主体的に取り組むことが期待されているのだ。

日本においても、内閣府主導のもと「地方でのSDGsの推進は、正に地方創生の実現に資するもの」とのスタンスで、様々な取り組みがなされており、「自治体SDGsモデル事業」の選定が完了したことで、この取り組みは、動き始めたところなのだ。

図2 自治体SDGs推進の意義

出典:平成29年12月 内閣府地方創生推進事務局資料より

地域エネルギーを
中核に据えたモデル事業

それでは、具体的にどのような事業が選定されたのだろうか。好事例として、北九州市の取り組みを紹介する。

北九州市が掲げるのは「地域エネルギー次世代モデル事業」。エネルギーを核としつつ、技術力・市民力を活かした課題解決事業を展開し、国内外へ普及展開するとし、具体的には、低炭素エネルギーの振興や環境産業の活性化、女性や高齢者・障害者の活躍、エネルギー・リサイクル産業の技術向上と海外展開等をすすめるものだ(内閣府地方創生推進室「SDGs未来都市」等の選定について(6月15日)より)。

注目すべきは、エネルギーや資源の地域循環への取り組みが、「先端技術」を用いた地域経済活性化だけでなく、社会問題の解決にもつながるということ。北九州市のモデルは「女性や高齢者・障害者等の活躍」(ダイバーシティ)、「安心で災害に強いまちづくり」(安全)、「市民活動の場の提供」(コミュニティ)等への広がりを目指している。

「問題意識」「ノウハウ」
広く共有するのが不可欠

「環境」「経済」「社会」それぞれ好循環をもたらしあう。自治体SDGsモデルはこの三側面における新しい価値創出がキーとされる。他に選定されたモデル事業体は「ローカルスマート交通の構築」(北海道ニセコ町)、「地域包括ケアの構築」(鎌倉市)、「健康長寿コンシェルジュ・サービスの推進」(富山市)、「グローバル人材育成」(岡山県真庭市)などだ。

地方創生の施策は、決まった正解がない問題への取り組みとも言われる。その中で、実際に地域活性化につながったケースの秘訣は、当該地域で、より多くのステークホルダーを巻き込んだ場合が多いようだ。

そして、その仕組みを、より多数のステークホルダーが知り、知識や問題意識を共有することが、着実なステップになるといえるだろう。

 

自治体首長・担当者・地方議会議員の方へ 特別シンポジウムのご案内

低炭素化推進と持続可能な地域づくり
~早期収益化と経済活性化を実現する地域新電力会社設立とは~


■日時 2018年11月30日(金)13:00~15:30

■概要

SDGsへの取組みは、自治体単位での必要性もあり、具体的な検討、もしくはすでに国からのモデル事業への採択を受け、動き出している事例も出てきました。今後、ますます、未来へつながるための『自治体SDGs』の必要性と気運は高まっていきます。

また一方で、電力自由化を期に地域の経済活性化策の一つとして自治体や地域企業がその運営に参画する地域新電力は拡大しつつあります。地域新電力はその立ち上げ、運営を通し、地域の雇用促進、資源の有効活用、低炭素化、そしてネルギーの地産地消など様々なメリットを提供します。それらは地域の持続可能性の重要なキーポイントの一つでもあり、自治体SDGsとは軌を一つであるといえます。

本シンポジウムでは、先進自治体のエネルギー戦略と実践事例を紹介し、地域の「持続可能性」と「経済活性化」を実現する手法について掘り下げていきます。また地域新電力の設立において、早期収益化と域内経済を活性化させていく実例なども詳解します。


■対象
 地方自治体首長、地方議会議員、地方自治体職員、
 地域のエネルギー企業

■参加費 無料

■内容
・産業創出と地域循環型のエネルギー構想
・環境・エネルギー視点での持続可能な自治体モデル
・早期に収益化!これから始める自治体PPS
・パネルディスカッション:資源活用と持続可能な地域づくり

■会場
佐賀県 佐賀市(会場調整中)

■主催
株式会社日本ビジネス出版 環境ビジネス

■後援
学校法人先端教育機構 事業構想大学院大学

■協賛
株式会社Looop

お申込詳細は
https://www.kankyo-business.jp/event/
お問合せ先 株式会社日本ビジネス出版
TEL:03-5287-8600
Mail:seminar@kankyo-business.jp

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