2020年2月号
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ポスト2020の新ビジネス

2020年以降のキャッシュレス決済 家計管理に活用始まる

瀧 俊雄(マネーフォワード取締役 兼 マネーフォワード Fintech 研究所長)

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政府はキャッシュレス決済を推進し、その比率を2025年には40%に高める目標を掲げている。2020年以降のキャッシュレス決済をめぐる状況の変化について、自動家計簿アプリなどを提供するマネーフォワード取締役 兼 マネーフォワード Fintech研究所長の瀧俊雄氏に聞いた。

2025年40%目標は達成可能

――政府はキャッシュレス決済の比率を、2025年には40%に高める目標を立てていますが、達成できるでしょうか。

瀧 2019年10月の消費増税に伴い、ポイント還元によるキャッシュレス促進策が始まった。ただ、ポイント還元が終われば、利用をやめる人も多いかもしれないと心配されている。

瀧 俊雄(マネーフォワード取締役 兼 マネーフォワード Fintech 研究所長)

キャッシュレス化のマイナス点として指摘されるのは、消費者の浪費を誘うという側面。借金してでもお金を使わせるようなシステムは持続的でない。一方、家計管理がしやすいというプラス面もある。キャッシュレス決済より現金の方が節約できる、というイメージが持たれがちだが、実はキャッシュレス決済の方がお金の出入りの管理はしやすい。例えば、最近はセブン銀行のATMで現金から「PayPay(ペイペイ)」にチャージする人も多いと聞く。これは、自分で予算を管理しつつ、お得に買い物ができる決済手段を選択しているということ。家計管理の方法として電子マネーやQRコード決済を使う人が増えてきているようだ。

一方、日本人が長期的観点で決済手段に求めるものは「安心」である。そのためには「使い過ぎない」「どこでも使える」「セキュリティがしっかりしている」といったことが重要になる。今は、これらの要素が満たされていく過程かと思う。

2020年以降はキャッシュレス決済のポイント還元率が下がる可能性が高い。だが、例えばコンビニATMでQRコード決済サービスへの現金チャージが増えるなど、既に人々の行動はキャッシュレス決済を軸に変わり始めている。利用者の層が拡大し、キャッシュレス決済は今後もゆるやかに伸びていくという見方もできる。

もう1つ、ヤフーとLINEの経営統合により、PayPayと「LINEペイ(ラインペイ)」がいずれ統合されれば、非常にインパクトが大きい。具体的にはまだ何も公表されていないが、キャッシュレス決済関係者は行く末を注視している。PayPayは現在、国内で最も勢いがある加盟店開拓チャネルになっている。例えば、Suicaもクレジットカードも使えない地方の店舗でも、PayPayであれば使えることがある。従来はこの加盟店開拓のところが、日本のキャッシュレス化で一番のネックになっていた。新しいキャッシュレスサービス事業者の多くは、店側の端末や仕組みを入れるコストの見積もりを見誤ったことが原因でサービスを普及させられなかった。PayPayはユーザー還元のマーケティングが目立っているように見えるが、加盟店開拓の勢いも目を見張るものがある。

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