2020年1月号
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進出のハードルを下げる越境ECの拡大

越境ECで東南アジアへ 企業が直面する課題と対策のポイント

北見 創(日本貿易振興機構 海外調査部 アジア大洋州課リサーチ・マネージャー)

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巨大な市場を抱える中国向け越境ECを軌道に乗せた企業が、「次」として目を向けるのが東南アジア。確実な成長が期待できる地域だが、多様な人々が住む地域で、制度も国ごとに異なる。きめ細かい説明を用意するなどの準備をし、各国の消費者ニーズを見て取り組む必要がある。

日本貿易振興機構(JETRO)海外調査部アジア大洋州課リサーチ・マネージャーの北見創氏、デジタル貿易・新産業部 EC・流通ビジネス課の二宮美穂氏

中国向けの越境ECが好評だった企業が、次の展開として考えるのが、東南アジアだ。日本貿易振興機構(JETRO)が2018年度に実施した調査では、ASEAN主要6カ国向けのECを拡大したいと考えている中小企業が多いことが明らかになっている。

JETROで、東南アジアの市場分析や、日本企業の進出などを支援している海外調査部アジア大洋州課リサーチ・マネージャーの北見創氏、デジタル貿易・新産業部 EC・流通ビジネス課の二宮美穂氏に、最近のトレンドや注意点などを聞いた。

簡単ではないASEAN攻略

北見氏によると、中国向けの越境ECで成功した企業でも、東南アジア向けでは苦戦するケースが多い。その原因は様々だ。中国は越境EC向けの様々な仕組みを整えており、日本の商品に対する認知度も高いのに対し、東南アジア諸国では国ごとに事情が異なる。単純に距離が遠いというだけでも、送料・到着までの時間というハードルは上がる。

「中国は日本と距離が近く、訪日旅行で日本の商品に触れる人も多い。東南アジアの国々では、まず認知度を上げるところから始まる国も少なくありません」と北見氏はいう。

中国と東南アジア諸国では、市場規模も大きく違う。ユーロモニターが発表した推計では、2018年の各国におけるネット通販の小売市場規模は、中国が5880億ドル、一方ASEANは主要6カ国を合計しても140億ドルと、中国の2.4%にしかならない。

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