2019年8月号
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持続可能な世界をつくる

「頭脳のある倉庫」が物流を救う AI、ロボットで抜本的な効率化

宮田 啓友(GROUND 代表取締役社長)

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昨今、物流の危機が深刻化している。物流は社会のインフラであり、その持続性を高めることは重要な課題だ。そうした中で、ロボットやAIなどを活用して物流オペレーションの最適化に挑んでいるスタートアップが、GROUNDだ。

宮田 啓友(GROUND 代表取締役社長)

GROUNDの宮田啓友社長は、アスクル、楽天などで物流事業を牽引したキャリアを持つ。早くから物流への問題意識を抱いていたが、その背景にはEC(インターネット通販)の隆盛があった。

「従来のBtoBの物流と比べて、ECの物流は需要が予測しづらい、変動の波が大きい、ロングテールで多品種少量といった特徴があるため、物流会社に大きな負荷がかかります。私は2003年頃、これからECが伸びる一方で、物流が追いつかなくなるのではという懸念を抱いていました。それで、ECの時代に即した新しい物流の基盤づくりを自分で手掛けたいと考えたんです」

米国で目にした物流の未来像

宮田社長は物流の知見・経験を積むため、2004年にアスクル、2007年に楽天へ入社した。これからの物流を考えるうえで、大きなヒントになったのが、2010年に訪れた米国の物流企業、Quiet Logisticsだった。同社の倉庫では、後にAmazonに買収されるKiva Systemsのロボットが稼働しており、それを制御するソフトウェアは目を見張るものだった。

「そこではアパレル商品を扱っていたのですが、通常ならばブランドごとに区画を分けて保管するところを、異なるブランドを混在させ、出荷頻度に分けて管理していました。売れている商品は手前に置かれているので、作業距離が短くなり非常に効率が良い。テクノロジーを活用して、物流のオペレーションを徹底的に効率化していました」

宮田社長は物流の未来像を目の当たりにし、自身の事業プランを固めていった。そして、それを実現すべく、2015年4月にGROUNDを設立した。

ソフトウェアが全体最適を実現

GROUNDが提供するソリューションは、ロボットをはじめとするハードウェア、AIなどを活用したソフトウェア、物流オペレーションの最適化の3つの領域からなる。

ロボットは海外ベンチャーと協業しながら開発・導入を進めている。インドのベンチャーが開発した自動搬送ロボット『バトラー』の販売権を得て、ニトリグループの物流会社を含めた4社に計約200台を納入。ニトリの物流倉庫では、約4倍の作業効率の向上が実現されているという。

GROUNDが提供しているのは『バトラー』だけでなく、現在、複数のロボットの検証を進めている。ただし、物流効率化のインパクトは、ロボットだけでもたらされるものではない。GROUNDは、AI物流ソフトウェア『ディアス』を自社開発している。

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