JR九州唐池会長が語る「氣」の神髄『感動経営』ほか注目の3冊

JR九州は、10月に東証一部上場。決して、先に上場した本州3社のように従来の鉄道事業で成長したわけではない。売上の6割以上を非鉄道事業で上げている。外食、不動産、農業、ドラッグストア、海外事業などその分野は多岐にわたり、37のグループ会社を有している。

著者は、外食事業の大幅な赤字から黒字化への転換や東京への進出、ななつ星に代表されるデザイン&ストーリー列車など、「氣」とアイデアに溢れた構想で、企業を牽引してきたビジネスクリエイター。その経験の中から得た49項目のエッセンスをまとめた1冊が本書だ。どんな仕事が、人を巻き込むことができるのか。人材の生かし方。人を感動させられる事業や商品の開発など、読んでいる最中から、多くの気づきを得られ、すぐ行動に移したくなる衝動に駆られてくる。

――どのような思いで本書を執筆されましたか?

いま私が最も大切にしているものは、「感動のない仕事は仕事ではない」という思いです。かつて日本の企業には、いかにお客様に感動を与えるか、そのことに全力投球していました。それが世界を驚かせていました。しかし、昨今の日本企業がつくり出す感動は小さいし、少ないし、続かないように思われて仕方ありません。経営は、人に感動を与えるためにあるし、経営は、感動することからはじまる、と強く思っています。その欠如が日本社会から活気を奪っているのではないかと考えます。いまこそ、人を本気にさせる夢みる力を持つことが事業においてとても重要だと考えています。

――新たな事業を興そうとされている方にメッセージをお願い致します。

己をたのんで、好きなこと楽しいこと、いいと思ったことをビジネスに取り入れる、そんな自分マーケティングもいいやり方だと思います。優秀な事業を構想する人の共通点は、気づきと感動を得て、本質を見ぬくところにあると思います。それに加えて、なんとしてもやる、という強い意志をもち、すぐ行動に移すこと。そして、人を感動させるとの強い気持ちを込め、つねによりよいものを追い求めるという貪欲さ、そのように「氣」を満ち溢れさせることを大事にしてほしいと思います。

感動経営

~世界一の豪華列車「ななつ星」トップが明かす49の心得

  1. 唐池恒二(著)
  2. ダイヤモンド社
  3. 2018年9月刊
  4. 本体1600円+税

 

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