声帯を失った人の声が蘇る? 音声合成が広げるマーケット
多くの人は、音声合成と言うと、棒読みの発声をイメージするかもしれない。しかし、AI技術を応用したテクノスピーチの音声合成技術は、感情を声に乗せることができ、例えば声帯を失った人が声を取り戻したり、亡くなった歌手の歌声を再現することもできる。
名古屋工業大の研究を事業化
名古屋市にオフィスを構えるテクノスピーチは、名古屋工業大学がオープンソースで公開している音声合成技術を手掛けるベンチャーだ。代表取締役を務める大浦圭一郎氏は、名古屋工業大学でその技術を開発した主要メンバーの一人。テクノスピーチは様々なパートナー企業と連携し、各社の利用シーンに応じて音声合成技術を導入するサポートを担っている。
これまでの導入事例として、カラオケにおける歌唱補助機能、双方向音声案内デジタルサイネージ、亡くなった国民的歌手の歌声再現など。音声あるいは歌声を生み出す必要があれば、あらゆるところがテクノスピーチの事業領域になる。
もともと大浦代表は、名古屋工業大学で研究室配属の際、徳田恵一教授が研究する音声の認識技術に関心を持ち、その後、音声を合成するほうにも強い興味を感じて、合成技術をメインに研究するようになった。
「音声認識は『認識率90%』のように数字で結果を得られますが、音声合成は数字で評価しにくい反面、耳で体感して、違いを感じられる面白さがあります。わかりやすい感動がありました」
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