ジェイアール東日本企画 独自の強みで、地域を活性化
1988年に東日本旅客鉄道の戦略子会社第1号として設立されたジェイアール東日本企画(以下、jeki)は先月、関西と中部エリアに支社を開設した。
広告会社上位10社の中で最も歴史の浅いjekiは、他の広告会社と同じような提案ではなく、常に「今までとは違った視点で提案すること」が求められ、東日本エリアを中心に新しいことに挑戦してきた。それは、「ポケットモンスター」や「君の名は。」に代表されるアニメや映画のプロジェクトに参画し、「コンテンツ」を企業のプロモーションに活かすノウハウを蓄積してきたことや、「デジタルマーケティング」専門の新会社を設立してきたことにもあらわれている。交通広告を中心とした代理店という見方はすでに古く、課題解決力で勝負する総合代理店となっている。
そのjekiが東日本以外の関西と中部エリアに支社を設立した要因の一つに、JR東日本グループとしての地域活性化の知見を全国で発揮することへの期待感が高まっていることがあげられる。
公益企業に近い会社として地域に寄り添ってきたJR東日本グループの一員であるjekiは、経済産業省の「地域のじまんづくりプロジェクト」や「ふるさとプロデューサー等人材育成支援事業」などを通じて地域活性化に繋げるプロジェクトの実績をすでに積んでいる。これにより、地域ブランドを確立し、高付加価値な商品・サービスを開発、首都圏に販路を開拓することで「稼ぐ地域」を実現しようという試みが全国に広がる中、地域の本当のニーズを把握し、商品開発や人材育成、コミュニケーション、販路開拓支援まで、地域の企業・自治体が抱える課題解決をサポートすることが可能だ。中でも、「移動者」を調査・研究する中で培った独自のコミュニケーションノウハウや、「エキナカ」を活用した販路開拓支援に関する深い知見は、他の広告会社には真似できない強みとなっている。
今回の支社設立を受け、jekiの挑戦の歴史とJR東日本グループとしての強みが、関西・中部エリアにおいてどのような成果に繋がっていくのか、今後の同社の取り組みが注目される。