日本のアニメをアフリカへ ベンチャーがナイジェリアで存在感

社員数10人にも満たないベンチャー企業が、ナイジェリアの大手民間テレビ局と契約し、日本のアニメを放送することに成功。太陽インダストリーアフリカの伊藤社長は、未知のマーケットに乗り込み、文化や商習慣の違いを乗り越え、成果をあげている。

2013年、ナイジェリアのテレビ局「チャンネルズTV」との契約に署名。右は、「チャンネルズTV」のジョン・モモ社長

太陽インダストリーアフリカの伊藤政則代表は、JTBの関連会社を脱サラした後、ずっとやってみたかった農業に従事していた。そんなとき、ナイジェリアの貿易商と知り合い、ナイジェリアに来ていろいろ提案してほしいと言われたことが、転身の契機となった。

「2010年3月にナイジェリアに行ったのですが、日本企業がほとんど進出していないことを知りました」

これはチャンスだと思った伊藤社長は、まず農業資材を持っていくことを考えた。土壌改良材で痩せこけた土地を改良すれば、現地の農業の生産性を高められる。しかし、それは低所得者向けのビジネスであり、事業として成り立つまでに時間がかかる。

農業の他にもビジネスが必要になる。さまざまな商材をナイジェリアに持ち込み、検討する中で着目したのがアニメだった。

ナイジェリアのラゴスで、日本のアニメの上映会を開催。草の根での普及にも力を注いでいる

努力が「運」を呼び寄せる

「ナイジェリアではテレビが普及しつつあり、アニメを楽しむ中間層も増えています。しかし、日本のアニメは持ち込まれていませんでした」

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