入国審査の長時間化を解決 マレーシア初「クラウドパスポート」とは
観光ビジネス市場が急成長する今、事業化のチャンスは様々なシーンに存在する。マレーシアのBorder Passは、入国審査の長時間化という課題に着目し、“クラウドパスポート”という新たな概念を提唱、注目を集めている。
入国審査に長蛇の列
訪日外国人客数の急増に伴い、様々な問題も生まれている。そのひとつが空港における入国審査の長時間化だ。
国内主要空港では、入国審査が長蛇の列となり、20分以上の待ち時間がかかることも珍しくない。国土交通省や空港はこの問題を解決しようと、審査ブースの増設やCIQ(税関・出入国管理・検疫)要因の増強に取り組んでいる。今年3月からは成田国際空港と関西国際空港で、訪日外国人のうち国際会議等の参加者やVIPを対象に入国審査を専用レーンで行うファーストレーンが導入された。しかし、訪日外国人客数を2020年に現状の倍の4000万人にするという政府目標を考えると、より抜本的な対策が求められると言える。
入国審査の長時間化は、何も日本だけに限った課題ではない。国連世界観光機関の調査によれば、2015年の国際観光客到着数は前年比4.4%増の11億8400万人、2030年には18億人に達すると推計されている。
「東南アジアの空港の38%が容量オーバー状態にあります。人海戦術的な入国審査はもはや限界です」と話すのは、Border Passのファイサル・アリフCEO。
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