パーソナルモビリティ、本格始動へ 街のライフスタイルを変える

世界各国で、多くの企業が参入し、進化が著しいパーソナルモビリティ。日本でも新たな移動手段として注目を集めている中で、本格的な普及に向けて、今後、どういった取り組みが求められるのか。

グラディエがプロモーションを担当している折りたたみ式トラベルスクーター「Luggie」。世界29ヵ国で販売されている

高齢化によって運転免許の返納者が増え、過疎化する地方では公共交通の見直しが進む中で、新たな移動手段として注目されるのがパーソナルモビリティだ。

パーソナルモビリティとは、主に電動で1人~2人乗りの近距離移動用の乗り物を指す。「セグウェイ」などがよく知られているが、障がい者が使用する電動車いすを除けば、日本ではまだ、そうしたモビリティを見かける機会は多くはない。そこには法規制の問題もある。日本では、公道を走行できる電動車いすの制限速度は、時速6km。早歩きくらいの速度であり、クルマの代替になりにくい。

こうした課題がある中で、普及を進めるには、「地域と一体となった取り組みが必要」と語るのは、グラディエ代表取締役の磯村歩氏だ。磯村氏はデザイナーとしてパーソナルモビリティのプロトタイプを制作しつつ、自治体や企業と組み、メーカーとユーザーを結び付ける活動を展開している。

普及に必要なまちづくりの視点

もともと、富士フイルムでプロダクトデザインを手掛けていた磯村氏が、パーソナルモビリティの世界に飛び込んだのは、退職後に留学したデンマークで見た風景が原体験にある。

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