時代の変化を先読み ローカル薬局チェーンが未来の薬局事業を構想
人口が減り、高齢化が進み、薬局・ドラッグストア1店舗当たりの来店数減少は避けられようのない事実です。絶対数が減るのなら、お客様一人当たりの来店頻度を上げる、一人の購入額を上げるということだけでなく、お客様の人生において出来る限り長い期間、自社との接点を持っていただくことが、事業の存続のために必要不可欠です。そう考える一方で、日頃は実務に携わることが多く、情報交換や頭の整理をする時間をあまり設けられずにいました。情報・意見の交換ができる仲間を作っていくことや、3年、5年という短期のスパンだけではなく、10年、20年という長期のスパンで経営を考えるために、2015年9月からスタートした第1期研究会に参加しています。
今後続いていくローカルチェーンを展開していくためには、お客様に店舗に来訪していただくことだけではなく、こちらから訪問することや、ネットワーク等の活用により、自宅にいる方とも接点を多くもつことが求められます。そして、小売りという接点を切り口として、予防や医療、介護までを自社で提供する、あるいはその分野の企業と連携することにより、お客様一人ひとりに接する時間や、提供する価値を多くもつことだと考えています。
構想の着眼点
- ・顧客との接点を増やす
- ・複数のサービス、価値の提供
顧客の一生に寄り添う、未来の薬局の姿
たとえば、親の介護用品を購入するお客様自身、要介護になりたくない意志が強い。そのようなお客様には、ドラッグストアで予防教室などのコンテンツを提供します。それを継続できる仕組みを作れば、来店数、購入頻度が増え、売上増に繋がります。さらに、介護や医療を提供することにより、ご両親だけでなく、ご本人も未来の顧客になります。一人のお客様と長い期間接することで、小売の売上増加もさることながら、他の事業での収益性も高める構想を研究しています。
研究を進める中で、以前に比べて長期的・多面的に物事を考えることが増えました。また、多様な価値観の研究員と意見を出し合い、共有することで、新たな視点を持つことができます。課題までのプロセスがより明確になり、思考の限界を感じずに、事業の未来の可能性が広がっている実感があります。
同じ課題を抱える研究員の方々と共に、構想の実現に向けて、アイデアを洗練、具現化し実行まで持っていくことを目指します。
全文をご覧いただくには有料プランへのご登録が必要です。
-
記事本文残り15%
月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!
初月無料トライアル!
- 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
- バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
- フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待
※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。