外国人旅行者が欲しい災害情報
名産品やおもてなしもいいけれど、旅の安心・安全は、旅行を楽しく充実したものにするために欠かせない条件だ。災害時に外国人旅行者を孤立させないよう、いかに安全を確保し情報提供するか、新たな取り組みが始まっている。
母国語での情報無く孤立
東日本大震災の起きた日、被災地ではもちろん、東京都内でも交通網や情報網が機能不全に陥り、混乱は長く続いた。あのとき、日本を旅行していた外国人は、どうしていたのだろうか。
国土交通省観光庁では、平成24年6月から12月にかけて、震災当時日本を旅行していた外国人へのグループインタビューやメールによるインタビュー、旅行会社や大使館など外国人に対応した関係機関へのヒアリング調査などを行っている。
それらの調査から、震災直後外国人旅行者たちは、母国語での情報提供が不足していたために災害の状況が把握できず、携帯電話・携帯端末等で母国の家族や知人から情報収集を行っていたことが判明した。
グループインタビューに参加した韓国人の旅行者は「地震の詳細や、帰国すべきかどうか、交通情報等の欲しい情報について、満足のいく内容が得られなかった」と振り返る。
正確な避難誘導と情報提供
外国人旅行者の中には、地震をほとんど経験したことがない人もいるため、震災時に何が起こったのかがわからずにパニックに陥ったり、急に外に飛び出す、避難にエレベーターを使おうとするなど危険な行動をしたりする可能性がある。
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